現在、レーザービームプリンターや複写機は世界中のオフィスでプリント出力の主流となっています。その心臓部は、感光ドラム・帯電器・現像器など、電子写真の中枢機構をトナーと一体化し、メンテナンス性を飛躍的に向上させた「一体型トナーカートリッジ」。キヤノンが開発し、1,000件以上の特許を持つ技術の結晶です。大分キヤノンマテリアルは、部品の製造加工から組立にいたるまで、トナーカートリッジの生産を一貫して行なっています。
帯電ローラーにより、感光ドラムの表面にマイナスの静電気を帯びさせます。
ポリゴンミラーで制御されたレーザー光が、感光ドラムに画像を描きます。
レーザー光が照射した部分は静電気がなくなり、そこにトナーが付着します。
付着したトナーを中間転写ベルトに転写し、その後、紙に転写します。
定着スリーブで熱と圧力を加え、トナーを紙に定着させます。
拡大するトナーカートリッジの需要に応えるため、ロボット技術の進化に取り組み、自動化ラインでトナーカートリッジを組み立てています。
高画質を支えるOPC(有機半導体)ドラムの生産は、自動化した塗工装置と検査機によって効率化。環境に配慮した生産工程の改善も続けています。
プラスチック部品をつくるモールド成形には、経験とノウハウが必要です。蓄積されたノウハウを活かし、最新の成形機による低コスト生産を実現しています。
ドラムにトナーをのせる現像スリーブ。その生産は、筒状のアルミ管の形成と塗料塗布の2工程から成り、温湿度が一定に保たれた環境で行なっています。
鮮明な描写を支える粉末状インク。小径化した微粒子トナーやオイルレス定着を実現した「重合トナー」など、最先端のファインケミカル技術を結集しています。